「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」体験から考える内装材選び
公開日:
住宅リフォーム
東京は記録的な大雪でしたね。
そんな中、大阪出張にあわせて、
大阪のダイアログ・イン・ザ・ダークに行ってきました!
昨年、東京のダイアログ・イン・ザ・ダークを体験していたので
暗闇体験は初めてではなかったのですが、
大阪では、同じグループになった人と一つの家族となり
家という空間を体験する、というものでした。
(ネタばれしてはあまりよくないと思うので詳細は書きませんが)
暗闇の住宅内に入り、
ゲームをしたりみんなで一つのテーブルを囲み楽しい時間を過ごしました。
視覚が遮断されるため、 視覚以外の様々な感覚を使うようになるのですが、
いくつかおもしろいなあと思ったことがありました。
まず、内装仕上げのテクスチャー・素材感について。
室内の内装仕上げって、
床:フローリング
壁:クロス貼
天井:クロス貼 というものを使うことが多くあるのですが、
たとえばこれらを、ちょっとアレンジしたらどうなるでしょう。
フローリング+部分タイル(床暖房つき)を床材に使ったら、
視覚だけでなく触覚もおもしろいと感じる空間になるなあ。
クロス貼+エコカラットを壁材に使ったら、
エコカラットの調湿・ニオイ吸着・VOC吸着機能によって
空間の空気感(ニオイや湿度)も変化するなあ。
和室って、床は畳・縁側・床板(とこいた)、
壁はしっくい・床柱・欄間・長押・障子・襖といった
異素材の組み合わせがたくさんあり、
触ったときの素材感・風合いなどの組み合わせや
光の入り方・音の吸収なども変化に富み
とても豊かな空間を演出することができるのだなあ。
などなど、 内装材の異素材の組み合わせって
空間をとても豊かにするなあと改めて思ったのでした。
日頃はついつい視覚的な色・柄の組み合わせを楽しむことが
内装材選びの中心となってしまいがちですが
手触り感など、五感が楽しめることも
ポイントのひとつとして意識してみるものいいと思いました。
もうひとつ、皮膚感覚について。
目を閉じると 皮膚感覚も敏感になってくるように感じました。
風の流れや温度(暑さ・寒さ)についてもいつもより敏感に感じました。
日頃は、視覚という強い情報が先に刺激されるため
自分の持つ皮膚感覚までは意識的にくみ取れずにいたのですが
本当は色々なことを感じ取っていることに気付きました。
おまけ。色についてのバイアス(思い込み)について
暗闇では色は見えないのに、
自分の経験から、触ったものの色を想像していました。
畳のい草のにおいから、「これは新しい畳だから青々としている」とか
「ここの障子の桟はまだ白っぽい木の色のはずだ」とか
「あの材質はこんな色」というバイアス(思い込み)を持っていることに気付きました。
場合によっては、
経験からくる常識だと思っている色について
自分のバイアスを取り払うともっとおもしろいかもなあと思いました。
目を閉じるだけで いつもの空間が違って感じられると思います。
五感が感じていることを、ちゃんと気づいてあげて
豊かな空間を作りたいと思いました。
******** 【編集後記】
しんしんと雪が降る中、晩と朝に雪かきをしましたw
こんな大雪でも、何事もなかったかのように
朝刊はいつものように配達されるし
電車もいつものように運行されるし
何があっても狂わない、
勤勉で努力家な日本人のオペレーションのすごさを改めて感じました。
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