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クリエーションのプロセス

公開日: デザイン,

selfie in tanzania

このブログを(細々と)続けている理由のひとつは、
自分の思考・感情を言語化する習慣をもつために
アウトプットする場所を持っておきたいと思っているからです。

左脳型の言語能力の高い人には強い憧れと尊敬の念を抱くのですが、
右脳型だったとしても、訓練で言語表現ができるようになりたいのです。
今は訓練が足りておらず、自分の感じたことを表現することが難しいです。

さてはて、この年末年始は、
たまっていた積ん読の本の山を切り崩す山岳隊長のごとく
結構時間をかけて本を読みました。

積ん読の本の山は、
ビジネス書の山、デザイン・アートの山、建築の山、不動産の山、旅本の山、
などといくつかの連峰になっているのですが、
年末年始は、デザイン・アートの山と建築の山と不動産の山に斬りこみました!

で、デザイン・アートの山で面白いなあと思ったのは、
コピーライターの谷山 雅計さんの『広告コピーってこう書くんだ!読本』と
クリエイティブディレクターの水野 学さんの『センスは知識からはじまる』が
まるで同一人物かと思う程、両者のクリエーションのプロセスがそっくりだったことです。

クリエイティブな仕事をしている人って、
皆、大なり小なり同じようなプロセスをとっているのでしょうが
そのプロセスが言語化されると、ここまで共通するのかぁ、と。

よって、この2冊に書かれていることを
「クリエーションの手ほどき」とすることにしました。

以下、備忘録。

なぜいいのか言語化する

「なぜいいのか。これこれこうだからじゃないか」
「なぜカッコいいのか。こういう工夫をしたからじゃないのか」と。
こういう思考を働かすことができなければ、賭けてもいいですが、
あなたはけっして「モノのつくり手」になることはできません。
『広告コピーってこう書くんだ!読本』

センスが知識の集積である以上、言葉で説明できないアウトプットはあり得ません。
自分のセンスでつくりあげたアイデアについて、きちんと言葉で説明し、
クライアントなり消費者なりの心の奥底に眠っている知識と共鳴させる。
これがクリエイティブディレクターの仕事であり、ものをつくるということだと僕は考えています。
『センスは知識からはじまる』

お二人とは、レベルは全然異なりますが、
リフォームにおいても、「なぜ私がそれを提案するのか。」微差まで言語化することで
クライアントに正しく情報提供し、適切な意思決定の判断材料を渡すことはとても重要です。

 

量稽古→質へ転換→質の洗練

コピーの”書く”は、「散らかす→選ぶ→磨く」
コピーを書き始めた頃のひとはとくに、この1,2,3を順に頭の中でこなすことが、
基本として大切なんじゃないかとぼくは思っています。
『広告コピーってこう書くんだ!読本』

よきセンスをもつには、知識を蓄え、過去に学ぶことが大切です。
同時にセンスとは、時代の一歩先を読む能力も指します。(略)
知識にもとづいて予測することが、センスだと考えているのです。

思考プロセス
①ターゲットの表面的な「特性」を正確に把握する
②ターゲットの内面的な「特性」を把握する
③最適化の条件を設定する
④最適化に向けた機能を設定していく
⑤時代環境を考えて調整する
『センスは知識からはじまる』

頭の中にあることを、とにかく大量に吐き出す。
吐き出すためには、あらかじめ色々とインプットされていることが前提。
言語化する、視覚化する、
ことにより、さらにもう一段、洗練されたものになる。

 

普遍・王道を知る

ほとんどの人は、広告をつくるときに、平凡な表現を避けようとします。
独自性を出そうとしたり、奇抜さを追求しようとして、
できるだけかわったものをつくろうとする。(略)
「平凡でないもの」は、すべて「非凡」であったり、「独特」であったりするのでしょうか。
ぼくは違うと思います。
「平凡でないもの」のなかには、「普遍」という大きなフィールドが広がっていると思うんです。(略)

「強い普遍」は、平凡のすぐ横にある

平凡に近いということは、誰にもわかる”間口の広さ”があるということ。
でも、広い間口から入っても、思考や仕上げを徹底的に”深く”追求するから、
「強い普遍」を作れる。
広告制作者として、最終的にめざすべきは、ここなんじゃないのかなと
ぼくは思います。
『広告コピーってこう書くんだ!読本』

現実の厳しさを知ったところで、「あまり驚かないけれど売れる企画」に注目するといいでしょう。

「あっ!」より「へぇ~」にヒットは潜んでいる。僕はそう感じるのです。

王道のものはすでに「最適化されている」と言えます。(略)
センスのよさとは、「数値かできていない事象のよし悪しを判断し最適化する能力」。
王道のものは必ず、その最適化のプロセスを経た上でいまに存在しています。
ゆえに、王道のものを知ることで、そのジャンルの製品を最適化する際の指標ができるのです。
『センスは知識からはじまる』

相対評価となる基準軸を自分の中に持つことができたら、
それとの比較対照で、抽象度を上げたり具体化することができるようになる。

 
うーん、わたしの文章力と
本の中の文章の切り貼りではナカナカ伝わりづらいものがあるかと思いますが、
2冊を読めば、根底に流れているものが一緒であることが腑に落ちていただけると思います。

この思考法が、まさにクリエーションにおける普遍・王道だということが。

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